![]() | しをんのしおり 三浦 しをん (2005/10) 新潮社 この商品の詳細を見る |
久しぶりに、電車の中で吹き出して顔面を文庫本で覆う本に出会った。
きっかけは漫画のような表紙につられて買った、
「ロマンス小説の七日間」。
本屋でパラパラ斜め読みした印象どおり、軽くてそれなりに楽しめる話だった。
が。
あとがきは、文句なしに面白かった。
たった6ページのなかにぎっしり特異な感性が詰まっている。
何だこの人、面白い。
創作した他人の物語よりこの人自身のおしゃべりがききたいよ!
という衝動に任せて買った「しをんのしおり」。
ここで一部公開されているが・・・。
何もない毎日をここまで面白おかしく書く人に初めて会った。
いや、全く何もないわけじゃない。
漫画を読んだり、友達と会話したり、お買物したりする話が多いが、
京都や大阪に遊びに行ったり、ライブに行ったりもしてるようだ。
けれど話はいつも「日常」。
恋愛色ゼロ。家族や子供や動物が主題になることもない。
主に作者が何を考え、どう行動し、友達とどんな会話をしたか。
それがなんで、こんな面白いの。
文章力もあるけれど、やっぱり作者のキャラクターだろうな。
謙虚で内向的だけど、明るくて笑わせ上手。
友達は多いけど、異性からも女性扱いされない負け犬キャラ。(まだ若いのに!)
・・・のだめカンタービレの作者である二ノ宮さんを思い出す。
「のだめ」の前にエッセイ漫画「平成よっぱらい研究所」を読んだのだが、そのなかで彼女は叫ぶ。
「笑われるだけでモテない酔払いなんてもうたくさん!」
・・・呑み過ぎ吐血したことを商業誌のネタにした時点で無理だと思います。
そういえば最近、好感度の高い負け犬キャラの露出増えたなあ。
梨花とか久本雅美さんとか。
まあ姉御に会って以来、負け犬キャラの好感度が私の中でうなぎのぼりだからそう感じるだけかもしれないけど。
黒目がちな可愛い女の子は大好きで、見てると幸せになるけど、
好感度の高い負け犬キャラは尊敬の念を覚える。
己のダメな部分さえも潔くさらけ出しながら、
なぜそうも謙虚に明るく感じよく生きられるのか。
・・・吾唯足知、ってことなんだろうなぁ。
今そこにある現実や、目の前にいる人々に充足を感じる。
なんと、難しいことか。
ドラマチックな瞬間はあるけれど、人生の99%は日常だ。
何気ない一瞬一瞬を楽しめる人が最強、な気がする。
![]() | 平成よっぱらい研究所 二ノ宮 知子 (1996/09) 祥伝社 この商品の詳細を見る |
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